下肢のしびれの原因は
坐骨神経痛ではありませんか
年を重ねると、お尻から足先にかけてしびれを感じるようになることがあります。
この症状は坐骨神経痛と呼ばれるもので、お尻から足先に伸びる坐骨神経が圧迫されることで生じます。
坐骨神経が圧迫される原因はさまざまですが、腰の病気がきっかけとなることが多いとされます。
放置すると圧迫が強まり、歩行障害や排尿障害を引き起こすこともあります。
こちらでは、坐骨神経痛の原因や症状、対処法などについて詳しくご紹介します。
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目次
こんなお悩みはありませんか?
- イスに長く座れない
- 腰を反ると痛みが出る
- 少し歩いただけですぐ足がしびれる
- 足に力が入らずうまく歩けない
病気のせいで
坐骨神経痛に悩んでいませんか
坐骨神経は、非常に大きい神経のひとつです。
長さもあるため、どこかで圧迫が起こってもおかしくありません。
坐骨神経は腰の病気によって、腰からお尻のあたりで圧迫されることが多い傾向にあります。
組織の変性が進む中高年の方はもちろん、若い方も注意が必要です。
どのような病気で坐骨神経が圧迫されるのか詳しくみてみましょう。
坐骨神経痛について
●坐骨神経がある場所
坐骨神経は、下半身を通っています。
骨盤の下にある座骨を通り、太もも、ふくらはぎへと伸びています。
太さは鉛筆ほどです。
長さは1m近くあり、身体を通る神経のなかでもとくに大きな神経です。
●坐骨神経の種類
坐骨神経は、次の3つの神経から構成されています。
・運動神経
脳や脊髄が出した指令を身体の各所に伝達し、筋肉を動かす神経です。
・知覚神経
感覚受容器が感じた刺激を脳に伝える神経です。
・自律神経
内臓や体温、血圧などの働きをコントロールする神経です。
さらに交感神経と副交感神経に分類されます。
坐骨神経は3つの神経によって、半腱様筋(はんけんようきん)や半膜様筋(はんまくようきん)、大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、大内転筋(だいないてんきん)などを支配しています。
●坐骨神経痛の原因
坐骨神経痛自体は、病名ではありません。
頭痛や腰痛と同じように、何らかの原因によって現れる痛みのことです。
坐骨神経痛の原因として、次のような病気が挙げられます。
・腰部椎間板ヘルニア
椎間板は、背骨でクッションの役割を果たしている組織です。
椎骨の間にあり、中身はジェル状になっています。
腰部椎間板ヘルニアは、変性した椎間板が飛び出す病気です。
坐骨神経を圧迫することもあります。
腰を酷使するスポーツや仕事をしている若い方に多くみられます。
・腰椎すべり症
腰椎すべり症は、椎間板や靱帯などの組織が変性したことによって、椎骨がすべる病気です。
閉経後の更年期の女性に多い病気といわれています。
前方すべり型と後方すべり型の2パターンがありますが、多くは前方すべり型だと考えられています。
・脊柱管狭窄症
変形した椎間板や骨によって、神経の通り道である脊柱管が圧迫される病気です。
高齢の男性に多く、進行すると坐骨神経痛だけでなく、まひや排尿障害が起こる可能性があります。
・がん
背骨や脊髄、骨盤内にできたがんによって、坐骨神経が圧迫されることもあります。
坐骨神経痛のおもな症状
腰や臀部、下肢などの部位が、動いたときや安静にしているときに痛みます。
坐骨神経痛の痛み方は、人それぞれです。
太ももやふくらはぎ、膝の裏などが全体的に痛む方もいらっしゃれば、局所的に強い痛みを感じる方もいらっしゃいます。
また、痛みだけでなくしびれや歩行障害、排尿障害をともなうこともあります。
●坐骨神経痛のチェックリスト
坐骨神経痛の原因として多い腰椎椎間板ヘルニアは、軟骨の病気ですのでレントゲンでは状態を確認できません。
また、中高年に多い腰部脊柱管狭窄症は、レントゲンである程度推測はできますが、詳しい状態はMRIや脊髄造影などの検査でしかわかりません。
次のようなチェック項目に複数当てはまる場合、坐骨神経痛を招く病気にかかっている可能性があります。
●腰部椎間板ヘルニアのチェックリスト
・前かがみの姿勢がつらい
・起き上がることがつらい
・お尻がしびれやすい
・排尿がしにくい
・足に力が入りにくい
●腰椎すべり症のチェックリスト
・長時間歩けない
・前かがみの姿勢がつらい
・腰を反ると痛みが増す
●腰部脊柱管狭窄症のチェックリスト
・腰を反ると痛みが増す
・スポーツをしているときに腰痛を感じる
・長時間立っていられない
もし複数当てはまる場合は、SLR(下肢伸展挙上)というチェックをやってみましょう。
まず、ベッドに仰向けの状態で寝ます。
そして、足首を立てた状態で膝を伸ばして、脚を少しずつ上げていきます。
この動きをすると、腰椎の5番目と仙骨の1番目近くにある神経根が数ミリ動くといわれています。
そのため、坐骨神経痛の原因となる病気がある場合、椎間板や髄核による神経根の圧迫が起こり痛みが生じます。
脚の上げた角度が30度~40度ぐらいに達したところで、臀部やハムストリングス、ふくらはぎなどの下肢背面などにピリピリとした強い痛みが感じられる場合、坐骨神経痛の症状が出ていると考えられます。
坐骨神経痛の対処法・予防法
坐骨神経痛を和らげるためには、何が原因となっているのか確認することが大切です。
病気によって、圧迫される坐骨神経の位置が変わるため、対処法もそれぞれ異なります。
また、坐骨神経痛は、悪化していくことがありますので、
下肢に違和感を覚えたら、早めに予防に取り組みましょう。
こちらでは、坐骨神経痛の対処法・予防法について詳しくご紹介します。
膝の痛みの対処法
●腰部椎間板ヘルニアの場合
腰部椎間板ヘルニアには、次のような対処法があります。
・立ち方や座り方に気をつける
背骨は常に重力の影響を受けながら身体を支えています。
猫背といった悪い姿勢でいると、背骨の神経の圧迫が強まる可能性があります。
これ以上症状を悪化させないためにも、正しい姿勢を心がけましょう。
具体的には、耳の裏から肩、膝、くるぶしまでのラインが地面と垂直に交わるような姿勢を意識しましょう。
・硬めのベッドで横になる
椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛は、座っていると悪化する傾向にあります。
症状が強い場合は、背骨が沈みにくい硬めのマットレスの上で横になって休みましょう。
●腰椎すべり症の場合
腰椎すべり症には、次のような対処法があります。
・腰への負担を減らす
腰椎すべり症は腰に負担をかけると、症状が悪化します。
腰への負担が少ない洋式の生活を取り入れるようにしましょう。
・身体を温める
身体を温めることで血行が促進され、腰に溜まった疲労物質が流れやすくなります。
また、痛みはストレスで増幅するともいわれています。
リラックス効果によって、精神的なストレスの減少も期待できます。
湯船にゆっくり浸かり、全身を温めましょう。
●腰部脊柱管狭窄症の場合
腰部脊柱管狭窄症には、次のような対処法があります。
・ストレッチをする
ストレッチで腰や股関節まわりを刺激することで、腰への負担軽減につながります。
腰を反らす動きは脊柱管の狭窄を強めますので、それ以外の動きを行いましょう。
背骨をしっかりと動かすことが大切です。
・十分な睡眠を取る
十分な睡眠が取れていないと腰に疲労が溜まり続け、痛みの悪化につながります。
質の高い十分な睡眠を確保しましょう。
入眠までに時間がかかる方は、寝る1時間前はスマホやテレビといった交感神経を活発にする娯楽から離れ、ゆったりとリラックスして過ごしましょう。
坐骨神経痛の予防法
●インナーマッスルを鍛える
インナーマッスルは、身体深部にある姿勢の保持に関わっている筋肉です。
筋肉自体は小さい面積でアウターマッスルほど力を発揮できませんが、縁の下の力持ちとして動作のサポートに欠かせない筋肉です。
インナーマッスルの力が衰えていると、正しい姿勢が保持できず、猫背の姿勢につながります。
猫背は、腰部脊柱管狭窄症や腰部椎間板ヘルニアのリスクを高めるともいわれています。
坐骨神経痛を予防するためには、プランクのようなトレーニングでインナーマッスルを鍛えましょう。
●ストレッチで柔軟性を高める
坐骨神経は、お尻にある梨状筋の隙間を走っており、梨状筋が硬くなると坐骨神経が圧迫されて痛みが出ます。
日頃からお尻や股関節のストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高めておくことが大切です。
また、腰への負担を減らすためには、下半身全体を使って地面から受ける衝撃を分散させる必要があります。
腰まわりだけでなく、足首や膝関節の柔軟性も維持しましょう。
●入浴で身体を温める
入浴で身体を温めることによって腰部の血行が促進され、疲労が溜まりにくくなります。
腰の健康状態を維持できるため、腰の病気を未然に防ぐことにつながります。
できるだけ毎日湯船に浸かるようにしましょう。
●正しく座る
座り方が悪いと、腰に負担がかかり、坐骨神経痛につながります。
椅子の高さは、座ったときに足の裏が地面に全面つくぐらいが理想です。
また、硬い椅子はお尻を圧迫して、梨状筋が張ってしまうことがあります。
弾力性のあるクッションを使って衝撃を和らげましょう。
●食べものに気をつかう
内臓に負担のかかる食生活を続けていると反射反応によって、神経痛が悪化する場合があります。
脂っこい食事や塩分、糖分、アルコールのとりすぎは、内臓に負担をかけるといわれています。
伝統的な1汁3菜を意識した和食中心の献立にしましょう。
また、食べすぎによる急激な体重増加も腰に負担をかけ、坐骨神経痛と関係する病気の発症を誘発する可能性があります。
食事はゆっくりとよく噛んで食べ、腹八分で収めるようにしましょう。
あかり鍼灸接骨院の
【坐骨神経痛】へのアプローチ
坐骨神経痛の原因には、腰にみられる疾患や、お尻をはじめとする下肢の筋緊張が挙げられます。
当院では、ラジオ波温熱療法で温感効果による筋緊張の緩和を図ります。
その後、鍼灸施術やハイボルト療法など、痛みの緩和に優れた施術を行います。
坐骨神経痛は、基本的に患部付近を温めることで症状の緩和が期待できます。
ご来院いただいた方には、一人ひとりに合ったおすすめのセルフケア方法をお伝えしています。
著者 Writer
- 髙橋 敏明
- 【所有資格】
∟柔道整復師
∟鍼灸師
【生年月日】
昭和60年6月20日
【血液型】
B
【出身】
兵庫県
【趣味】
アクアリウム/アウトドア/サイクリング/ゴルフ/スノーボード/ショッピング
【得意な施術】
鍼灸施術
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